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どんな時代がやってくるのか!
すっかり聞きなれた「AI(人工知能)」。すでに飲食店の接客やホテルのフロントなどに登場しています。このような「AI(人工知能)」の進化により、これからは働き方も学び方もどんどんと変化していくでしょう。野村総合研究所は、オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授との共同研究の結果、2030年までに今ある仕事の49%はAIで代替できるという推計結果を発表しています。
少子化で労働人口が減ったとしても、AIに置き換えることができれば、労働供給の不足は起きない、といわれています。
では、そんな社会において、子どもたちが「幸福感」や「充実感」を感じられる生き方をするには、どんな力が必要なのでしょうか。
25歳になった子どもたちが活躍する社会
「AI(人工知能)」を活かせる力。単純作業やデータの共通点の抽出、テキスト・画像・音声データの処理などは、到底「AI(人工知能)」には勝てないでしょう。そのような仕事は彼ら?に任せ、人間は、人間にしかできない仕事を生み出していけばよいと考えています。それには、既成概念にとらわれず、創造できる力や多様性を受け入れる中で,「自分で考え」「自分で決める力(選択力)」が必要だと考えられています。しかし、それらは教わって身につくものではありません。また、従来のように「テストのために勉強する」という方法では身につきにくいこともわかっています。
やみくもに「教わる」ではなく、「自分で知りたい、不思議がる」「不思議を解決したい」からスタートし、必要であれば教わる。そんな内省的なスイッチが欠かせないと考えています。
しかし、まだ経験の少ない子どもたちには、自分の身近なものにしか「不思議」は感じられないでしょう。だからこそ、幼少期から、身の回りのことを少しずつ体験し、知る中で「不思議がる心を育てる」。これが大切だと考えています。
教育改革はまだ道半ば、受験は避けては通れない
教育システムの改革ははじまったばかりですから、子どもたちは受験を何度か経験しなければなりません。これからの時代で求められる新たな力を育てながら、受験に必要なものも身に着けられるようにしていかねばなりません。
新たな時代に欠かせない力を磨くには何が必要かというと、まずは「体験」です。
「先行体験」は家で、親子で実践できるものばかりですから、一般の方向けの「お母さんの勉強室」や会員向けの定期的なサロン型座談会でその具体例をご紹介しています。
本会員対象の「CAシステム」や(そのお子さんに合った学習の仕方やモチベーションを維持する工夫を提案します)、親子で学ぶ開講講座などを提供しています。
机上で「あっ!知っている」と思える「先行体験」
子どもたちの学びは、受験云々に関わらず、「やらされ」「詰込み」勉強が続いてしまいます。
気をつけないと、自信をなくしたり、「考える力」が育ちにくくなってしまいます。
しかしちょっとした工夫で、子どもたちのやる気スイッチをオンにできるもの。それが「コツコツ先行体験」です。
長年のデータやブラッシュアップをもとに、日々の生活の中で起こっていることや目にするものを活用し「体験できるもの」から開発した教育メソッドです。
それらを通していろんな知恵や知識に触れ、同じ体験をくり返すことで、たくさんのことを無理なく身に着けていくことができます。その結果、得られるものが多ければ多いほど、子どもたちは机上で「あっ、これ知っている!」と前向きになれる機会が増えていきます。
反対に、「体験」が乏しければ、学習内容がちょっと複雑だったり、聞いたこともないものには、「面倒だ」とやる気スイッチはオフになってしまいます。そして、そんなことが何度か続くと「これは苦手だ。嫌だ」と決めつけてしまいます。本当は理解できる能力があるのに、ちょっとしたきかっけで学習への意欲をなくしてしまった。そんなお子さんは少なくありません。一度閉じた扉をこじ開けるには、時間と費用が必要になってしまいます。
特に算数においては、注意が必要です。
できるだけ早い時期から、日常で具体物を使った体験や身の回りの数の変化に慣れておくことをお勧めします。
新しい時代で求められる「問題を発見する力」
「体験」を楽しむことが第一歩
今の学習では、与えられた問いに対し、正確な答えを導き出すことが求められています。子どもたちは受験やテストを目標として知識を身に着ける「暗記」をくり返しながら、正確な解答を引き出せるよう「訓練する学習」を積みあげています。ですが、今後は、知識は重要だが今のような学習の価値は、下がっていくと考えられます。そして、新たに必要とされるのは、自ら問題を発見し考え、自分なりの答えを導き出す「問題を発見する力」だといわれています。
日常での「体験」を、そしてそれをくり返すこと
幼児から小学生のお子さんの場合、何ごとにおいても「楽しい」が大切です。
たとえば、お父さんやお母さんといっしょに、
お父さんやお母さんの役に立てれば、
お父さんとお母さんと楽しい会話をしながら…などなど
子どもたちにとって「お父さんやお母さんとの時間や体験」がうれしいものです。
お父さんやお母さんも、洗濯や買い物、料理やお掃除などが題材なら負担も少なく、くり返すことができます。
幼い子どもたちにとって、言葉で説明されて何かを教わるより、自分の身近なものから得る「体験を繰り返し、それに慣れていく」ほうが負担がなく、さらには、「門前の小僧習わぬ経を読む」ということわざのように身につきやすいのです。
そして、繰り返しの中で「不思議がる」を育てる工夫をしておけば、これからの時代に必要な知識を通して考える力を磨くことができます。
自信を育てるためにも、得意科目をつくる
日本の中学受験を経た子が、受験後、海外(イギリス・アメリカ・中国・韓国など)の学校に転校すると、その優秀さに驚かれることが多々あります。ですが、その後、高校・大学へと進む過程でその優秀さがぼんやりとしてしまうことがあります。
ここからわかることは、日本の学校教育はできるだけ「誰もが」を目指しているということです。人口が多かった時代には、先生の教室運営から考えてもうなずけることではないでしょうか。
ですが、難関中学・高校に合格する子どもたちの場合をみると、モチベーションという視点から考えても「教科に関係なくバランスよく成績が安定している」という子より、最後は「得意な教科がある」という子がゴールまで頑張れる傾向があります。
大人もそうであるように、子どもも「好きなもの」「自信がある」と思えるものには、想像以上の挑む力や継続力が湧いてくるものです。
このようなことから、まずは焦らず、子どもたちの興味のあるものを重視し、そこから少しずつすそ野を広げていけるような体験を用意します。3歳の、5歳の、6歳のそこに得意科目への土台となるものがたくさんあるんですね。
また、もし苦手なものが出てきたら、年齢に応じて「思い通りにいかないことや悔しいと感じること」を体験させる機会にします。
中学受験では、「誰にだって苦手はあるもの」「粘り強く、繰り返しあの手この手で学習すればできるようになるんだ」ということを体験させる機会でもあるのだと考えています。
得意を見つけるために
焦らず、子どもをよく観察し、工夫を施す
大人が焦らないことは大切なことです。
焦らず、子どもの得意不得意、好き嫌いを観察してヒントを見つけてみてください。
得意かな(興味があるかな)と感じるものが見えてきたら、その興味に合わせて伸ばす工夫をしてあげてください。得意な科目かもしれない、と感じるものが見え始めると、同時に苦手なものも明確になってきます。そこで苦手なものに意識を傾け過ぎると、子どもは疲れてしまいます。
もし、「苦手かも」と思えるものを発見したら、うんとスピード落とし、ハードルを低くして、「できるようになる」「わかる」を体験できるよう伴走してあげてください。具体物を通して体験すれば、概念への理解が深まるケースが多々あります。
*お子さんのタイプを確認してみる。(無料会員用マイページにて公開中/無料会員登録方法はこちらから)
通塾、受験勉強の準備がはじまったら
これまで培ってきた先行体験から得たイメージを上手に活かしながら、今度は勉強の仕方や「学びの土台」となる実践力を磨いていきます。
家庭学習のポイントや塾の活かし方などを「ブログ」でご紹介しています。
御三家へ連続合格実績はここから生まれています
定期的なカウンセリングでご縁をいただく生徒さんは数多くいらっしゃいますが、実践的な指導である「CAコース」でお預かりする生徒数は1学年数十人。また、幼児から7年間をかけてサポートと指導を手掛ける生徒は10人弱という小規模で運営しています。
十数年にわたり「CAコース」や幼児からのコース生が、御三家から偏差値65程度の学校に合格できているのは、幼児期から小学生中学年までの「先行体験」、そして受験学習がはじまってからの「後方体験」の成果だと考えています。
「先行体験」も「後方体験」のどちらも長年の経験やデータから培われたものを駆使し、子どもだから大人のサポートが必要なこと、子どもだから大人が手を出してはいけないことをしっかりと見極め、一人一人にていねいにサポートしていると自負していますが、大半はご家庭の協力による、さまざまな工夫のおかげだと思っています。