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本来は2月に配信を予定しているものですが、通塾がはじまりますので1月にアップさせていただきました。
目次
サロンでは小4の教材(第三回)を使いましたが、ここではお手元にある下記教材を使って工夫をご紹介したいと思います。
(本文中から)ジャガイモは、どうして”たね”をまかずに、”いも”を植えてふやすのでしょうか。
この文章を書いた人が、読み手に「どうしてなんだろう」って質問してるね。
❶ジャガイモって”いも”で植えてふやす…いもでふやすってどういうこと?
文章の頭で筆者の疑問を示す文章は、これからこのことについて話をするよ~というお知らせです。文章を読みながら線を引くようにアドバイスします。
お子さんに、筆者はきっと答えをみつけているから探してみよう!と提案して読み進めると楽しそうです。
■疑問対しての理由
(38ページ本文から)❶の理由は「たねをまいて育てると、日数やてまがかかるわりに、あまりたくさんいもがとれないから。」
上記の文に続いて「また」という接続詞がでてきます。この「また」は、理由がもうひとつあるよ!を表していること伝えます。
日常の会話でも、お子さんに関する会話で「また」(並列)を使うようにします。
○○の本を読みたいっていってたよね。明日図書館で借りてこようか。また、その帰りにジャガイモを買ってこようか。
(38ページ本文から)【❶の理由その2】また、たねをまいて育てても、かならずしも親と同じせいしつをもったいもができるとはかぎりません。とくにジャガイモにはこのせいしつが強いのです。
ここまで8行を読んだだけで、夏の自由研究の題材にでもできそうなくらい、たくさん解決しなければならないことがでてきます。
文章を読みながら、そんな疑問への答え探しをしていきます。すべての課題に対してではないですが、興味のあるもの、自分の身近なものに対しては、このような疑問をもつことは、たくさんの知識と出会えるのはもちろん、学びを「Study」から「Learn」へと導いてくれるでしょう。そうすることで、教科横断型の試験への対応力を磨けるようになることでしょう。
このお話は38ページ途中から「遺伝子」「でんぷん」「ジャガイモは地下茎」「サトイモも地下茎」「サツマイモ・ヤマノイモは根」「球根」についてなど、受験で出題される頻度の高い文言がたくさん登場します。暗記させるのは少々圧がかかるとお考えなら、音読や黙読を繰り返したり、お買い物や料理、食事のときに登場する植物の特徴について話をするようにされてはどうでしょうか。
格助詞「の」の種類は下記の4つです。
ア:主格:体言+「の」+用言→「が」)
イ:連体修飾語:犬の尻尾→言い換え不能の「の」)
ウ:別名「体言の代用」と呼ばれる「の」→ぼくのペン→ぼくのもの)
エ:同格:直前の名詞の言い換えが「の」の後に続く場合/鳴いたのは、ネコの黒い方。
*注意:連体詞:連体詞の例:
格助詞の「の」と連体詞の「この」「その」の「の」を区別する問題が良く出題されます。また、連体詞は、仲間分けでもよく出るので、日ごろの会話で「連体詞」という言葉や、その種類を体験しておいてほしいです。
(よく出る連体詞の例)この、その、あの、大きな、あらゆる、たいした
カルビー「じゃがいもDaily」というサイトに「円グラフ」がありますので、お子さんにはなじみの深い「ポテトチップス」のお話を楽しみながらご活用いただければと思います。
お子さんは「できる」「できるかも」「知っている」と思ったものには、その内容が難しくても、挑む力を持っています。そこで、学習習慣を構築したり、自分にあった学習の仕方を見つける時期である、新小4の1年間は、極力「勉強って大変なものだ」「面白くない」「面倒だ」という圧力がかからないように工夫してあげてくださいね。
小学4年生の教材のボリュームはまだ少ないですが、小5、小6と学年が進むと、その量はどんどん増えていきます。学習の仕方がわかるようになるまでは、丸投げをしないように注意します。
学習の順序やパターン、わからないところの処理の仕方がわかるまでは、伴走してあげてほしいです。
四谷大塚の教材(予習シリーズ)をご覧いただくと、小学4年生でも、暗記しなければならないものが多いなぁと感じられると思います。そこで、まずは欲張らず、その回の学習事項のポイント(各回の最後にある「ポイントチェック」「確認問題」などの内容を抑えるようにします。
暗記することを面倒だと感じる子は少なくありません。また、うろ覚えで処理をしていく子もいます。が、中学受験、高校受験、大学受験、どの受験をとっても「暗記」は必須です。幼いうちに「習慣づけ」をしておきたいですね。
そこで、暗記に抵抗があるようなら、ここはちょっと工夫が必要です。
・学習から8時間以内に再度チェックをする
・すき間の時間にチェックできるよう、手元に資料をおいておく
・(簡単な)カードをつくって遊び感覚で暗記をする
・親子で競争をしてみる
・「○○ソング」(YouTubeなど)を活用する
・こちらでもご紹介しますが「お勧め動画」を活用する
などなどです。
親世代から考えれば、動画を活用できる今のお子さんは幸せだと感じます。が、動画は、視聴する側の「知りたい」という熱量で大きな差が出ます。
〇〇の動画を視聴したらどうかしら?
わかった~
(動画視聴後)どうだった。わかったでしょ。
うん!
こんな場合でも、確認してみると、大切なことが頭に入っていなかったり、動画の内容は理解できていても、テストでは点数がとれなかったり、は珍しくありません。
勉強で成果がでないと、子どものモチベーションは維持できません。少しずつでもよいので「手ごたえ」(やったことができるようになった)という経験が必要です。
特に小学4年生の時期(通塾開始直後)は、その成果が実感できるように工夫する必要があります。
新小4の時期は、勉強を「辛いもの」「面倒なもの」というとらえ方をさせないように注意が必要です。同時に「やらなければならないもの」と習慣づけるように工夫が必要です。
そこで、添削問題に取り組むための学習をする前に、ちょっと動画を視聴しておくようにします。たとえばNHKFORSCHOOLなどはお勧めです。ちょっと知っているだけで、取り組みに前向きになれるものです。
「塾に行かせていてよかった」と思えることのひとつに、前回の学習の振り返り「チェックテスト」「復習テスト」「授業前テスト」などがあるところです。また、1か月に1度の範囲のあるテストなども、学習の仕方を振り返って改善したり、より身に着けやすい方法を模索するためのヒントを与えてくれる点です。
テストのために勉強をしているわけではないのですが、テストがないとどうしてもダラダラ学習になりがちです。お子さんの中にある秘めた力を引きだすには、「期日までに仕上げよう」「期日があるから」は少々圧はかかりますが、必要な要素だと考えています。
過去にこんなことがありました。
ご両親が「うちの子はマイペースなので、塾に行かせたくない。テストなどで追われる生活をさせたくない。私立小学校に通っていて、内部進学で中学に行けるので、この子の合わせて学習を進めてほしい」というお考えでした。
ですが、進学予定の中学校は外部受験があり、受験勉強を経験したお子さんの入学が予定されていました。「塾のテストだけは定期的に受けていただきたい」とお願いをしたのですが、塾の実力試験は小6のときに1回受験をされただけでした。
無事内部進学されたのですが、やはり外部から入学されたお子さんとの学習力とは大きな差がでてしまいました。ご両親は個別でできる限りケアをしてほしいと希望されましたが、それをしたのでは高校になると、私立高校は基準が厳しくなります。1教科でも赤点があると留年させられることもあります。中学生の間に鍛錬させたいとお願いしました。
このように塾ナシ受験には、良い点と工夫をしなければならない点がありますので、そこを見極めて進めていただきたいと思います。
添削型や(動画視聴型)塾ナシ受験と比べると、きちんとレールが敷かれているイメージです。それに合わせて日々の生活を整えていくようにします。ですが、弱点を発見しても、立ち止まれないことが多々あります。積み残しがどんどん積み上がっていくうちに、気が付いたら受験生だった。というお話も珍しくありません。また、通塾型も添削、+動画視聴塾ナシ受験も「モチベーションを維持」が大切だという点においては同じです。
新小4のうちに、その子にあった学習の仕方や生活リズムを整えるようにする。弱点補強が大切だと伝え、「わからないときは、わからない」と言える環境をつくる。そして、お子さんの得意不得意をさがす。これらは学習内容の定着と並行して、必要なことです。
予習を嫌う塾が多いですね。先取り学習はNG、授業を聞かないからという塾があります。
ですが、新小4の時に身に着けるものとして、「学習はいやなもの」ではなく、「できるだけ自然にできるように工夫するもの」「できないところが大切なんだよ」「できないことがあってもいいから、工夫してトライしてみよう」そんな考え方を身に着けてもらう時期ですから、そこはお子さんの様子を見ながら、さじ加減をしてほしいと思います。
お子さんの苦手なもの(特に経験したことがないようなもの)は先行体験をお勧めします。小4算数では「小数」「分数」など割合の土台となるものを、まずは計算練習として学びます。その前に、その概念を体験させてあげたいですね。また、「分配算」「消去算」「植木算」「平面図形」なども学習します。こちらも日常の何気ないもので事前体験をしたり、オリジナルの読みものを用意しているので、そちらで疑似体験をお勧めしています。
計算力は非常に大切な力のひとつです。
ですが、ルールに従って処理をするものが多いので、そこで「できた」「楽しい」を持たせ過ぎてしまうと、小学5年生後半で出てくる「思考力を問う問題」で「面倒くさい」となってしまいます。
これまでの経験では、計算練習はルーティンワークとしてとらえ、朝学習や夜の学習をスタートさせる前のウオーミングアップ(集中力を引き出すきかっけ)として取り入れているケースが多いです。
漢字学習については、意味が分からず形だけを追いかけているという子がいるので、低学年から「辞書」を使うようにし、「訓読み」で熟語を理解できるように工夫しています。
語彙は生き物として考えているので、学年に関係なくできる限り「文章内」で出てきたものを拾うように訓練しています。通塾がはじまるころには、思った以上の語彙力を獲得できますから、やってみていただきたいと思います。通塾が始まった生徒さんは、塾の国語教材を活用していただければと思います。
通塾がはじまると、どうしても算数の学習が優先されます。受験でも算数の点数が合否を左右することも多々あります。ですが、小学4年生から受験生までの3年間で出会う塾教材国語の出典には、お子さんにぜひ読んでほしいと思うものがたくさん含まれています。
国語の学習は最後、やっつけ仕事で…という生徒さんが多いですが、日曜などを利用して、親子で目を通すようにしていただきたいと思います。
次回3月のサロンでこちらは最終回になります。今後についてお尋ねいただいた方もいらっしゃいますし、幼児コースに移動される方もいらっしゃいますが、小学4年生のサロンは、「お子さんに活用いただけると読み物やイベント+サロン」がセットになったものです。詳細はご希望の方のみに直接ご案内をさせていただきます。
お問い合わせをいただきました個別指導や講座への移行は、現在満席です。ご了承ください。
では、3月もお会いできることを楽しみにしております。
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